中学受験をするか検討しているけど、どれくらい勉強するのかしら?
小学校でも勉強して家に帰ってからも勉強する中学受験の過酷さは、ブラック企業の労働時間なみと聞くけど、本当にそうなの?そんなに勉強させて大丈夫なのかしら?
私が中学受験した30年程前とは比較にならないほど問題の難易度はあがり、勉強量も多くなったと言われている中学受験。
沢山勉強しなければいけないイメージはありますが、実際にはどのくらい勉強しているのでしょう?
勉強は長くやればいいものではありませんし、処理能力に個人差もあるので、目安の時間勉強していれば安心だとか安心じゃないとかではないとは思います。
でも、平均時間を知っておくとこれから中学受験を始めるときや学年が上がる前に心構えができるかと思います。
また、眠る時間まで削って必要以上に勉強をさせ、子どもをつぶしてしまうなどといったことがないよう、客観的に他の子がどれくらい勉強しているかを知っておくことも必要だと思います。
この記事では、中学受験で必要な勉強時間の目安とわが家の実際の勉強時間(小学4年生と5年生)をご紹介します。また、最後にブラック企業並みに勉強の中で子どもをつぶさないようにする親の心構えもお伝えします。
中学受験に必要な勉強時間(目安)
中学受験に必要な勉強時間の目安(塾の時間を含む。)は、以下のとおりです。
- 小学4年生・・・平日は1~3時間程度、休日は2~3時間程度
- 小学5年生・・・平日は1~3時間程度、休日は4~5時間程度
- 小学6年生・・・平日は3~5時間程度、休日は8〜10時間程度
娘の小学4年生時の勉強時間と感想
娘の4年生時の実際の勉強時間は次のとおりです。
勉強時間は平均すると、1日当たり2H程度で、上記の目安時間と同程度の勉強をしていました。
曜日 | 家庭学習 | 塾授業又は自習室 |
---|---|---|
月曜日 | 7時から7時30分(0.5H) | 16時55分から19時(2H)(授業) |
火曜日 | 7時から7時30分(0.5H) | 16時から18時(2H)(自習室) |
水曜日 | 7時から7時30分(0.5H) 19時30分から20時30分(1H) | |
木曜日 | 7時から7時30分(0.5H) 18時15分から19時15分(1H) | |
金曜日 | 7時から7時30分(0.5H) 17時30分から18時30分(1H) | |
土曜日 | 8時から8時30分(0.5H) | 12時30分から15時30分(3H)(授業) 15時30分から16時30分(1H)(自習室) |
日曜日 | 8時から8時30分(0.5H) 17時から18時30分(1.5H) |
通塾頻度は月曜日と土曜日の週2日で、夕食は塾から帰ってきてから家で食べていました。
実際に4年生を経験した感想は「4年生はそんなに大変ではない」です。
4年生では、泊まりがけの旅行にも沢山行きました。
夫婦そろって旅行好きなのと、行けるうちに色々な経験をさせたいと思っていたため、おそらく1~2か月に1回は旅行に行っていました。
習い事も水曜日にプール、木曜日にピアノに通っていて両立できていました。
娘の小学5年生時の勉強時間と感想
次に、5年生についてですが、5年生は一気に負荷が大きくなります。
娘の5年生時の実際の勉強時間は、次のとおりです。
曜日 | 家庭学習 | 塾授業又は自習室 |
---|---|---|
月曜日 | 7時から7時30分(0.5H) | 17時30分から20時30分(3H)(授業) |
火曜日 | 7時から7時30分(0.5H) 17時から18時30分(1.5H) | |
水曜日 | 7時から7時30分(0.5H) | 16時30分から17時30分(1H)(自習室) 17時30分から20時30分(3H)(授業) |
木曜日 | 7時から7時30分(0.5H) 17時から18時30分(1.5H) | |
金曜日 | 7時から7時30分(0.5H) | 17時30分から20時30分(3H)(授業) |
土曜日 | 8時から8時30分(0.5H) | 12時30分から15時30分(3H)(補習) 15時30分から16時30分(1H)(自習室) |
日曜日 | 8時から8時30分(0.5H) 14時から15時(1H) 17時から18時30分(1.5H) |
通塾頻度は、週3日(選択授業を含むと4日)に。
授業時間も2時間から3時間に増え、塾で夕食も食べるようになります。
勉強時間は平均すると、1日当たり3H程度。
習い事も通塾日と重なってしまったため、週1になりました。
塾から出される宿題が倍近くになります。
目安時間をみると4年生の時とそんなに変わらない印象ですが、実際に経験してみると、4年生と5年生ではかなり子どもにかかる負荷が違います。
徐々に慣れて適応できる子がほとんどですが、受験から撤退する家庭が増えるは5年生ともいわれています。
娘も、塾に行くことを嫌がったり、「なんでこんなに勉強して中学受験しなければいけないの?」と言ったりするようになりました。
こういう時のために、「なぜ中学受験をするのか?」という軸を親も子どももしっかりと持っているとよいと思いました。(参考:【中学受験】なぜ中学受験をするの?中学受験のメリット・デメリットを徹底解説)
また、5年生以降は、塾から家に帰る時間が9時近くになるので、睡眠時間の確保が一番の課題となります
娘は、塾から帰宅後は勉強していませんが、サピックスに通っている知り合いのお子さんは、帰宅後も復習をしているため、寝る時間が23時以降になると言っていました。
「中学受験をして本当によかったのか?10年後に後悔しない親の心得」(教育ライター小山美香 日本実業出版 2024年)には、中学受験が原因の睡眠不足について専門家が警鐘を鳴らしており、睡眠不足は将来の不登校につながるとも書かれていました。
また、次のようなショッキングな一文も。せっかく沢山勉強しているのに、結果的に脳の働きや知能が低下するのでは、本末転倒ですね。
睡眠不足の蓄積で、脳の働きと知能が低下する
教育ライター小山美香 中学受験をして本当によかったのか?10年後に後悔しない親の心得 日本実業出版 2024年
5年生以降は、睡眠時間を確保しつつ勉強時間も確保できるようにするのが、親の一番大切なミッションと感じています。
また、5年生以降の旅行についてですが、春休みや夏休みなど塾がない長期休みを狙っていくことになると思いますが、5年生のうちは旅行にも行こうと思っています。
小学6年生以降の勉強時間
6年生の勉強は未経験のため、具体的なスケジュールや感想は書けませんが、目安時間をみると5年生のときよりもさらに勉強時間確保しなければいけないことに驚きを感じます。
特に、休日は8~10時間程度勉強しなければならないことにびっくりします。
毎日学校で勉強し、学校から帰ってきてから休憩なく塾で勉強し、土日も8~10時間勉強するのでは、中学受験の勉強時間はブラック企業の労働時間並みと言われても仕方がないのかなと思います。
6年生以降は、塾が終わる時間も21時以降になるケースが多いため、なおさら睡眠時間の確保が課題になってくると思います。
子どもをつぶさない親の心構え
娘は、3年生の2月から日能研関東系のTMクラス(最上位クラス・御三家を目指す人がほとんどのクラス)にいましたが、2か月後のテストでその下のMクラスに落ちました。
TMクラスの時には、土日に旅行に行った週は宿題が全く終わらず、親子で焦って追い詰められた記憶があります。旅行に行ったことを後悔した記憶もあります。
TMクラスから落ちたときに、娘は悔しがって泣いていたので、親も辛かったですが内心ほっとしました。TMクラスは娘にとって適正なクラスではないということを痛感しました。
もしかしたら、TMクラスに食らいつくために、睡眠時間や遊ぶ時間を削って親が勉強させれば偏差値が上がってTMクラスにいられて、最難関校に合格できるかもしれません。
でも、それで子どもの心身を将来的に壊してしまっては、中学受験をする意味がなくなってしまうと思うのです。
今は、子ども自身が目標をもち、自分なりに努力した範囲で合格できる学校が、子どもにとって一番合う学校なんだと思って見守るようにしています。
中学受験で子どもをつぶさないための親の心構えとしては、偏差値やクラスの変動に一喜一憂しないこと、子どもの可能性を信じて見守ること、睡眠時間を削ってまで勉強をさせないことが必要だと思います。
また、中学受験はブラック企業状態だからこそ、家にいる間、親は子どもがリラックスできるような環境づくりをしてあげる必要があると思います。
学校でも塾でも頑張っているのに家で親が怒っていたらリラックスする時間が無くなってしまうからです。家では、親は勉強の話をしないくらいがよいのかなと思います。
言うは簡単ですが、なかなかどれも難しく、頭ではわかっていても子どもの偏差値が下がるのを見るのは辛くイライラしますし、子どもとも喧嘩もします。
すぐに完璧にできるようにならなくても、少しずつでも親も成長していければいいんだと思うようにしています。
まとめ
中学受験で必要な勉強時間の目安とわが家の実際の勉強時間(小学4年生と5年生)をご紹介しました。また、ブラック企業並みの勉強の中で、子どもをつぶさないようにする親の心構えもお伝えしました。
参考にしていただけたら幸いです。